今回は、三井物産ロジスティクス・パートナーズ株式会社 代表取締役社長 亀岡 直弘氏に業界動向やファンドの特徴に関してインタビュー形式でお話していただきました。
(2)売買市況について
売買市況については、取得競争が激化しています。日本ロジが上場した2005年頃と比べて、先に述べた旺盛な賃貸需要から物流施設への投資に注目が集まり、投資資金も流入してきているためです。先ほど物流施設の大量供給について言及しましたが、開発事業者やその関係先(ファンドやREIT、関連会社 等)が開発された物流施設を保有する場合が多いため市場に売りに出される物流施設は多くありません。一方で、物流施設の開発事業者と関係を持たない投資家も物流施設に積極的に投資するようになっているため、売買の需給バランスは逼迫しておりこの取得環境の厳しさは暫く続くと考えます。
物流施設特化型REIT各社は、賃貸市場における大型物件大量供給の影響が懸念されながらも高水準の稼働を維持するなど、堅実なポートフォリオ運営を続けてきました。
しかし、2018年は物流施設の取得とそのための公募増資が活発だったことが原因で、物流施設特化型REITのパフォーマンスは軟調でした。J-REITセクター全体の2018年の公募増資総額は7,415億円でしたが、そのうち2,897億円が物流施設特化型REITによるものでした。こうした物流施設特化型REITによる資金調達の集中が需給悪化をもたらし、物流施設特化型REITの投資口価格下落の大きな要因となりました。
2019年に入り、前年と比べて公募増資が少ないことや、オフィス・住宅特化型REITの投資口価格が高い水準で推移する中で相対的に割安な物流施設特化型REITが注目されたことから、堅調に推移していると考えられます。また、物流施設特化型REIT各社が投資主価値の向上を意識した取り組みを実施していることが投資家の評価に繋がったことも要因の1つとして考えられます。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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