今回は、積水ハウス投資顧問株式会社 井上 順一氏に業界動向やファンドの特徴に関してインタビュー形式でお話していただきました。
リーマンショックでの賃料の落込み以降、賃料水準は上昇傾向にありますが、需要は堅調なものの少し息切れ感が出てきているのかもしれません。また、東京圏での大量供給が控えていることが、賃料水準の上昇幅に影響しているとも考えられます。逆の見方をすれば、東京圏の大量供給がみえているにも関わらず、既存ビルの空室率の上昇や賃料下落が顕在化していない点はポジティブにとらえています。
大阪ホテル市況については、やはりインバウンド需要の拡大を上手く獲得できていることが、ほかの国内エリアと比較しても相対的に高い稼働率が実現できている要因とみています。また、エリア競争力をみても、京都や奈良といった国内、海外旅行者に非常に人気の高い観光地に近いという点や、大阪ミナミの街の雰囲気も外国人観光客に受けており、ホテル需要を盛り上げています。今後、新しいホテルの供給も予定されていますので、ホテル間での競争は激しくなると思われますが、今後インバウンド需要がより一層高まれば十分供給を吸収できるかもしれません。
欧米アジアという区分けでは、引き続きアジア圏からの観光客が主流という傾向が続いています。
為替の影響については、まずインバウンド初期では、円安傾向がこれまであまり日本に馴染みのなかった外国人観光客を呼び込む、一種の誘い水としての効果がありました。
対して、現在は、観光先としての日本がある程度定着したとも考えられます。中には、日本を何度も訪れるリピーターも珍しくなくなり、以前に比べ円高だからといって外国人観光客が長期にわたり極端に減少する状態にはなっていません。
これからはインバウンドが為替の影響で左右されるということよりも、日本の新しい魅力をどう発信していくか、外国人観光客の受入れ態勢をどう改良していくことの重要性がより重視されるのではないでしょうか。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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