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2016年04月25日

第1部「REITキーマンに聞く!」三井物産ロジスティクス・パートナーズ株式会社 田郷岡 成紀氏 元山 清仁氏

今回は、三井物産ロジスティクス・パートナーズ株式会社 田郷岡 成紀氏、元山 清仁氏に業界動向やファンドの特長に関してインタビュー形式でお話していただきました。

左:略歴:田郷岡 成紀(たごおか なるき)氏
2008年入社。施設管理部次長。八千代物流センターの再開発事業に携わった実績を持つ。現在、清須物流センターの再開発事業に従事する傍ら、取得案件の技術的なアドバイス、テナント調整、施設管理などを担う。南海辰村建設(設計部)を経て、UR都市機構監督員経験後入社。一級建築士。
右:略歴:元山 清仁(もとやま きよひと)氏
2013年投資運用部マネージャーとして入社。取得・売却業務に加え、開発事業やゼネコン、リース会社との共同投資スキームなど幅広い実務を担う。入社以前は、株式会社オービック、株式会社福岡リアルティに勤務。九州大学(理)卒、グロービス経営大学院(MBA)修了。

第1部:物流業界、物流リートについて

――現在の物流マーケット状況について

(元山氏)
弊社が資産運用会社として運営を行っている日本ロジスティクスファンド投資法人(以降、本投資法人)は、物流施設を主な投資対象としており、これまでの約10年間で国内42物件、取得価格総額で約2,126億円の物流施設を取得し、賃貸運営をしてきました。

現在の物流マーケット状況ですが、多くの方が言っているように、加熱していると見ています。

物流マーケットも、他の経済活動同様に見るポイントは「需要」と「供給」です。
物流の「需要」は、基本的には「人口」に依存します。日本の人口は長期的に減少していく見込みですが、急速に減るわけではなく、食品や衣類等、日常生活に必要な消費材については安定的な需要があると考えています。そして、物流業界においては、荷主企業の物流業務を受託するサード・パーティー・ロジスティクス(以降、3PL)やインターネットを中心とする通信販売は伸びており、そうした企業の物流施設に対する需要は堅調です。

一方で、「供給」の面では少し注意が必要だと捉えています。
ご存知の通り現在は建築費単価が上昇する局面です。そして、大規模な物流施設を建設できる物流適地は希少性が高く、土地の仕入れコストも上昇傾向にあります。したがって、無理して開発を行ってしまうと、収支を合わせるためにテナントの賃料も上げなければなりません。

ところが、物流施設は賃料変動が小さいことが事業特性の1つです。現在、物流施設の建設計画は急増しており、エリアによっては一時的に供給過多になる可能性があります。弊社は賃料単価を保守的な目線で見ていますが、一部のデベロッパーについては、仮にインフレ等を考慮して賃料上昇を見込んだとしても従来より低い水準での利回りになるような金額で土地を仕込んでいるのではないかという懸念を持っています。

また、物流施設は単にモノを保管すれば良いというものではなく、入居テナントにとって使いやすいものを作らなければなりません。最近では、物流施設を手掛けていなかったプレイヤーの新規参入も見られますが、長期的に競争力を持つ物件を供給できるようになるには時間がかかるかもしれません。

以上のことから、今後、物件利回りが想定に届かない案件も出てくると考えています。

――物流施設への投資は、世間一般の認知度も高まっていると思います。日本の物流リートの株価など投資家の目線はいかがでしょうか?

(元山氏)
長期金利に対するスプレッドという意味では、日本の不動産、リートは世界に比べてまだ魅力的な投資対象であると思います。特に、物流施設は、他のオフィスビルや商業施設等のアセットに比べ、キャッシュフローの長期安定性が見込め、この10年間でようやく証券化市場や資本市場における投資対象としての地位を築いたという状況です。実際に外国の資本も集まってきています。

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