「REITキーマンに聞く!」今回は、大和ハウス・アセットマネジメント株式会社 加藤 康敬 氏にJ-REIT市場とファンドの特徴をインタビュー形式でお話していただきました。
資金調達の面でいいますと、今回投資法人に関わる制度改正で見送りとなっております種類投資口や転換投資法人債(CB)の発行ができるようになれば、資金調達の多様化が実現されると思います。
米国でも取り入れられておりますが、投資口価格が低迷している時期に転換投資法人債(CB)を発行した場合、NAV水準に戻る過程で転換権が行使されますので、借入比率が実際減少するという形になります。但し、転換価格の動向によっては、大量の投資口に転換され希薄化することもあり、注意が必要ではあります。
財務内容を改善できる種類投資口に関しては、優先投資口の発行により既存投資口の劣後の問題もありますので、全てがよいというわけではありませんが、同様に良い部分悪い部分を慎重に検討する必要があると思います。
但し、通常の株式では対応されておりますので、それを投資口に置き換えて議論されると思っております。
リーマン・ショック時のマーケット環境が悪い時に投資法人の資金調達方法が限定的だったことが問題でしたが、結果的にマーケットが良い時期に制度改正されることとなりました。現状では事例がありませんが、今後マーケット環境が悪くなった時に、利用するところもでてくるのではないでしょうか。
緩和とは別に、規制が強化された部分にも注目しております。それはインサイダー取引規制になります。
J-REIT市場が設立された当時は、その商品の特性上、リーマン・ショック時のように投資口が大きく上下する商品とは思っていなかったのではと思います。結果的には、通常の株式、それも不動産株に近い値動きとなっていることも多く、とても利回りでは考えられない投資口価格もあったので、緩和だけでなく投資口の取り扱いについて規制も行ったというのは、大きな意味があると思っております。
増資、物件の取得、譲渡に関しては、分配金への影響が大きくありますので、インサイダー取引規制の対象となり、そのことで投資口価格が安定することもありますので、マーケットにとっても良い部分であったのかと思います。(続く)
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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