今回は、東京インフラアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長 杉本啓二氏にインフラファンド市場とファンドの特長に関してインタビュー形式でお話していただきました。
デット、エクイティともに全体として極めて良好という現状認識です。
デットについては、金融機関に800兆円の預貯金が集まる一方で、融資は400兆円以下というカネ余りの状況が続いており、これに支えられて、今後少なくとも5年は安定した低金利状態が続くと見ています。
但し、高齢者による預貯金の取崩しも今後増えていくでしょうから、これがいつ、どのくらいの規模で金利環境に影響を及ぼすことになるか、個人的に長期的な視点から注目しています。
エクイティについては、投資家が高利回りを求める一方で、株式の配当利回りは3%以下の低空飛行が続いています。この利回りに飽き足らない投資家の資金がJ-REITやインフラファンド等に向かっており、現在の資金調達の容易さを支えているという認識です。
現在の上場インフラファンドは、発電所を取得し、それを賃貸するという事業を行っていますが、直接売電事業を営むことはできません。一方、私募ファンドは、発電所を所有して自ら売電事業を行って収益を上げています。もし上場インフラファンドが自ら売電事業を行えるようになれば、発電所を賃貸する事業に加えて、発電した電力を直接販売する形で収益をあげていくことができます。直接売電の事業では、賃貸契約に関するコストや手間が軽減されるため、優良な発電所を有する私募ファンドの買収も進めやすくなり、上場インフラファンド市場の一層の活性化、成長が促進されるのではないでしょうか。
税制については、上場インフラファンド投資法人が享受している法人所得税の非課税の仕組みは継続していただきたいと思います。また、上場インフラファンド市場、ひいては日本の証券市場全体の活性化のため、キャピタルゲイン課税、配当課税の軽減も望ましいと考えています。予てより政府は「貯蓄から投資へ」と旗を振っていますので、税制面でもそれをサポートしていただきたいと思います。
石油や天然ガスといった化石燃料を自給できない日本にとって、再生可能エネルギーは「自給できる資源」として重要な意味を持っています。その再生可能エネルギーの開発・利用を促進していく上で、市場の資金を呼び込む器として、上場インフラファンドには重要な意義があります。上場インフラファンド市場に投資資金がもっと積極的に流れ込むように、今述べました仕組みや制度の改定をお願いしたいと考えています。
証券市場という観点だけでなく、もっと視野を広げると、虫食い状、モザイク状に居住地や農地、商工業地が入り乱れている現在の国土利用を見直し、土地利用の細分化防止、耕作放棄地や遊休地の有効利用、再活用といった観点から、国土利用計画法、都市計画法、農地法といった多くの法律による規制の在り方を再検討する必要があるのではないでしょうか。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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