スマートフォン版を表示

2022年06月20日

決算情報拾い読み ケネディクス・オフィスリート投資法人

2022年4月期(第34期)決算説明会資料

今回取り上げるのは、2022年6月14日に開示されたケネディクス・オフィス投資法人(以下KDO)の34期(2022年4月期)決算説明会資料です。
KDOの資産運用会社は、ケネディクスグループのケネディクス不動産投資顧問株式会社。 KDOは、2005年7月に上場しています。

 

ポートフォリオ投資方針等

ポートフォリオ戦略
1.中規模オフィスビル中心

KDOは、「中規模オフィスビルを中心とした強固なポートフォリオを構築すること」を目標として、「中規模オフィスビルのNo.1 J-REIT」となるべく、資産の拡大を目指している。重点的に投資する中規模オフィスビルとは、建物規模による投資基準「延床面積1,000㎡以上、基準階占有面積150㎡以上」に相当する別件であり、都心5区における投資法人の保有物件では延床面積500坪から3,000坪の物件が大半を占める。

中規模オフィスビル80%以上を投資することを目標とするほか、大規模オフィスビルを含む中規模オフィスビルに該当しないオフィスビル等についても20%以下の範囲で取得してゆくことを目標とすることで、ポートフォリオの安定化を目指している。

中規模オフィスビル市場の特徴と魅力は、
   ①大規模オフィスビルに比べ物件数が多いことから、潜在的な売買対象物件が相対的に多い。
   ②物件の売買価格が10億円から100億円程度の水準であることから、大規模オフィスビルに比べ取引参加者が多く、相対的に売買が活発であるため流動性が高い。
   ③入居テナントの典型例を1フロアの専有面積100坪から150坪前後を利用する従業員30名程度の企業として捉えており、厚みのあるテナント層による比較的安定した賃料収入が見込める。

2.東京経済圏中心

経済活動が高密度に集積し、テナント需要が最も厚いマーケットと見込まれる東京経済圏に所在する中規模オフィスビルを中心とした優良物件で、安定性の高いポートフォリオの構築を目指している。また、一定程度の資産を地方経済圏に保有することで、立地条件、テナント構成の分散を図っている。

 

第34期のトピックス

1.投資環境

オフィスビル賃貸市場については、リモートワークの普及や企業の集約・縮小移転等に伴う減床の動きが先行したが、その後は落ち着きを見せており、三鬼商事株式会社が公表した東京都心5区の平均空室率は概ね横ばい、平均賃料(新築を含む。)は低下幅が縮小傾向となっている。その他全国の主要都市については、一部の都市では賃料の上昇が見られるものの、平均空室率、平均賃料ともに概ね横ばいとなっている。

オフィスビルの売買市場については、ロシアによるウクライナ侵攻後も金利動向は低位安定が継続していることや、優良な中規模オフィスビルの売却情報は引き続き少なく、限られた売却案件に投資家が集中していることから、期待利回りは低水準で推移しており大きな変化は見られない。また、上場不動産投資法人 (J-REIT)、不動産会社等国内投資家や海外投資家による物件売買も引き続き行われていることから、オフィスビルへの投資意欲は依然として旺盛である。

 

2. 外部成長

当期においてオフィスビル1物件(仙台本町ビル:取得価格63.6億円)を取得した。
当期末現在のポートフォリオ(匿名組合出資持分を除く)は、合計97物件(取得価格の総額4,456億円)となり、取得価格に基づく用途毎の割合は、オフィス ビル99.4%、その他0.6%となっている。

 

3. 内部成長

本投資法人は、運用資産の運営において、景気や不動産市場の動向を踏まえた迅速かつ柔軟なリーシングを 行うと共に、「顧客であるテナントが満足してこそ収入に結びつく」との考えのもとで顧客満足度の高いオフィス環境を提供することにより、キャッシュ・フローの維持・増加に努める。また、新型コロナウイルス感 染症の問題長期化に伴う日本経済やオフィスビルの賃貸市場に及ぼす影響について注視しながら、運用戦略を策定していく。

かかる観点から、本資産運用会社は、本投資法人が保有する物件の運用において、「選ばれる中規模オフィ スビル」となることを目指し、以下の活動を行う。
・物件競争力の維持・向上策の実施 ・市場環境に応じたリーシングマネジメント
・ポートフォリオの規模を活かした管理内容及び費用の見直し
・関連法規等への適切な対応
・積極的な環境対応

 

4. 資金調達の概要

借入の状況
当期においては期中に返済期日が到来した借入金10億円、2021年11月30日付で期限前弁 済を行った167億円及び2022年4月28日付で期限前弁済を行った10億円の返済資金として同額の借入れを行った。また、仙台本町ビルの取得に際し、新たに64億円の借入れを行っている。

その結果、当期末現在で借入金残高は1,921億円(短期借入金86億円、 長期借入金1,835億円)、投資法人債残高は130億円、有利子負債残高は2,051億円となっている。

有利子負債全体では、長期負債比率は95.8%、長期固定化負債比率は94.8%、有利子負債の平均残存年数は4.1年となり、当期末の平均金利は0.84%に、有利子負債比率は44.1%となっている。

 

主要指標(決算説明資料より抜粋)

ケネディクス・オフィスリート投資法人 決算説明会拾い読み

ケネディクス・オフィスリート投資法人 決算説明会拾い読み

ケネディクス・オフィスリート投資法人 決算説明会拾い読み

  • PR

  • PR

決算発表動画
物件取得価格ランキング
1 新宿三井ビルディング 1,700億円
2 飯田橋グラン・ブルーム 1,389億円
3 六本木ヒルズ森タワー 1,154億円
4 汐留ビルディング 1,069億円
5 東京汐留ビルディング 825億円
株価値上り率ランキング
1 日本プロロジス +1.60%
2 東急リアル +1.13%
3 ラサールロジ +1.08%
* 当サイトはJ-REIT(不動産投資信託)の情報提供を目的としており、投資勧誘を目的としておりません。
* 当サイトの情報には万全を期しておりますがその内容を保証するものではなくまた予告なしに内容が変わる(変更・削除)することがあります。
* 当サイトの情報については、利用者の責任の下に行うこととし、当社はこれに係わる一切の責任を負うものではありません。
* 当サイトに記載されている情報の著作権は当社に帰属します。当該情報の無断での使用(転用・複製等)を禁じます。