「REITキーマンに聞く!」今回は、平和不動産アセットマネジメント株式会社 平野 正則 氏にJ-REIT市場とファンドの特徴をインタビュー形式でお話していただきました。
オフィスの空室率は、東京だけでなく地方都市に至るまで順調に改善しています。賃料は都心では小幅ではありますが反転しており、地方でも回復の兆しが見えてきています。
規模との関係では、中規模ビルは供給が少ないことから、都心部では大規模ビルに続いて賃料が反転しています。
エリアとしては、渋谷周辺の賃料が好調で、恵比須、中目黒の近接エリアまで波及しています。
空室率を見ると、新宿エリアが大量供給による影響で一時空室率が拡大していましたが、これが消化されて空室率の低下が顕著です。
開発に関しては、東京駅周辺と日本橋周辺の再開発が目立っており、Sクラスビルの計画が目白押しです。
中規模オフィスを中心に取り扱っている本投資法人では、賃料の上昇が今後の課題となっておりますが、都心部では、底打ちから反転に向かっています。
ポートフォリオ別の動向では、オフィスについてはキャップレートが下がって、物件価格が上昇しているという状況です。一方で賃料は反転しているとはいえ、回復スピードは期待されているほどではなく、緩やかな回復基調といったところです。
その影響もあり、売買の絶対額としてはピークの水準に及んでいません。
レジデンスについては、新規供給が少なく、運用は好調に推移していると考えています。消費税の影響も一部では見られましたが、J-REIT各社とも概ねこれをクリアしたと考えています。
シングルとファミリータイプでは、やはり良いものに長く住んでいただくことも使命と感じております。シングルの稼働は、比較的安定的ですが、ファミリーも含めて市場を作っていかなければならないと思います。
ホテルに関しては、インバウンドの増加で、絶好調だと思います。不動産価格の上昇に加え、オペレーションの好調さがホテルの価値を大きく高めています。
商業に関しては、これもインバウンド需要を取り込める都市型物件は好調かと思います。一方でGMS(ゼネラルマーチャンダイズストア)では、消費税や人件費の増加の影響を受けて、賃料動向は多少不透明感もあると思っています。都市型商業施設に参入を表明しているところもありますが、今後は運営ノウハウにより差が出てくるとの認識です。
物流やシニアに関しては、社会的要請を受けて、今後も堅調に推移すると思っています。今後確実に重要なアセットのひとつになると思います。一方で物件売買時の利回りが著しく低下しているのは、気になる点です。物件量に厚みがないことから来ていると思います。たとえば、シニアに関しては、レジデンスと変わらない利回りであるのが現状です。
物流の需要自体は、非常に底堅い状況です。実際の取引としても、テナントで困っているとか、開発したけどホルダーがいないという話は聞こえてはこないですね。
さらに、ネットビジネスの勢い自体が、衰える気配はないので、物流施設を基点として、不動産の価値のあり方に大きな変化が出るかもしれません。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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