今回は、ジャパン・シニアリビング・パートナーズ株式会社 藤村 隆氏にヘルスケア業界と ファンドの特徴をインタビュー形式でお話していただきました。
私自身が不動産の証券化に携わったのは、10年前になります。 2004年、新生銀行の不動産ファイナンス部次長で高齢者介護施設の不動産証券化案件に取り組んでいました。当時は民間による高齢者介護施設事業は、新しいビジネスモデルであり、歴史が浅く過去事例が少ない状況で多くの取引事例があるオフィスビルの証券化とは全く異なるものでした。
最初の頃は、苦戦を強いられていましたが徐々に案件が形になる中でノウハウが蓄積され事業が軌道に乗ってきました。今後の成長分野として社内でも期待を集める事業となっていました。 またその時期はリーマン・ショック前で不動産証券化ビジネスが最盛期となり、どんどん不動産を証券化する流れがありました。オフィス、商業、レジデンシャルだけでなく、当時はパチンコパーラー、ボウリング場、葬祭場、レジャーホテルなどいろんなものが証券化として検討されていました。
高齢者向け介護施設の不動産証券化の面白味は、オペレーションナルアセットなので単純な不動産だけでなく、半分事業投資という点にあります。
またこのマーケットは確実に広がるという成長性が明確であり、将来性を感じました。さらにもう一つは、社会貢献性が高い投資であるという点です。
そのような観点から、少しずつヘルスケア施設の証券化に向けた試行錯誤と研究を重ねました。
リーマン・ショックによる市況悪化により、新生銀行のヘルスケアファイナンス事業が縮小されても、諦めず情熱と使命感で当時新生銀行の新社長へのプレゼンを行い、その1ヶ月後の2010年7月に新生銀行の中でヘルスケア施設の証券化に特化したヘルスケアファイナンス部を立ち上げ、近いうちにヘルスケアREITをJ- REITに上場させる目標を掲げたという経緯になります。
弊社REITの特徴として、小さいものだけでなく大きい規模の施設を積極的に取り入れております。 なぜ大きい規模を意識的に取り入れているかと言いますと、このビジネスはスケールメリットが運営面で非常に重要になっています。ある程度大きい施設の方が、競争優位性があると考えています。ただ世の中にある施設は、小規模の施設が大半であるというのが事実ですので、両方を組み込みながらバランスの取れた外部成長を目指します。
また今後はシニアレジデンスと言われる大規模施設も増えてくると思います。特にCCRCでは、単体の介護施設に比べて大規模化する傾向にあります。
もう一つ外部成長面でのポイントでは、これまでになかった病院施設への取り組みが挙げられます。明らかに介護施設に比べますと一つ一つの規模が大きくなりますので、規模の充実が図られてくるかと思います。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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