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2022年09月27日

決算情報拾い読み 産業ファンド投資法人

2022年7月期(第30期)決算説明資料

今回取り上げるのは、2022年9月14日に開示された産業ファンド投資法人(以下IIF)の30期(2022年7月期)決算資料です。
資産運用会社は、 2022年4月28日に三菱商事・ユービーエス・リアルティ社株式会社から株式会社KJRマネジメントに変更された。

 

ポートフォリオ投資方針等

ポートフォリオ構築方針(有価証券報告書より抜粋)

産業ファンド投資法人 決算説明会拾い読み

 

第30期のトピックス

1.投資環境

新型コロナウイルス感染症の変異株による感染拡大に加え、米連邦準備理事会(FRB)による大幅な利上げに伴う円安やウクライナ情勢を受けた資源価格の高騰の影響等により、個人消費や企業業績に対する悪化懸念が生じており、依然として先行きが不透明な状況が続いている。引き続き新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を注視していくとともに、資本市場の変動にも注視していく必要がある。

 

2. 外部成長

当期においては、IIF入間マニュファクチュアリングセンター(底地)(取得価格:25.5億円)及びIIF栃木真岡マニュファクチュアリングセンター(底地)(取得価格:11億円)の2物件を2022年4月1日付で取得した。また、活況な不動産マーケットを捉え、ポートフォリオの安定性向上及び売却益を活用することによる1口当たり分配金水準の安定化を図る観点から、IIF印西ロジスティクスセンター(譲渡価格:19.25億円)を2022年7月27日付で譲渡した。

これらの結果、本投資法人の当期末時点の保有資産は、75物件(物流施設46物件、工場・研究開発施設等22物件、インフラ施設7物件)、取得価格の合計は3,749.11億円となっている。

 

3. 内部成長(決算説明資料より抜粋)

本投資法人は、テナントに対し価値を提供することにより、長期安定した運用+αとしての内部成長を実現するため「3C Management Cycle」によるポートフォリオ運用を継続している。

「3C Management Cycle」とは、
①Communicate:テナントとの密接なコミュニケーションによってニーズを的確に把握
②Customize: 個別のニーズに応じてカスタムメイドの提案を戦略的に実施する
③Create:ニーズの解決という 価値を創造すると同時に、長期運用+αという投資主価値を創造していく というポートフォリオ運用の考え方である。

その成果として、IIF鳥栖ロジスティクスセンターの総賃貸可能面積の約50%を占める既存テナントと合意解約し、契約先を当該区画のエンドテナントへ変更した上で、賃料増額による定期建物賃貸借契約を締結、IIF盛岡ロジスティクスセンターの定期建物賃貸借契約終了を見据えて、マーケット賃料を踏まえた協議を行う中 で、賃料増額による新たな定期建物賃貸借契約を締結し、来期以降の収益向上を実現させることができた。 また、IIF厚木ロジスティクスセンターⅢにおける東京ロジファクトリー株式会社との協業によるオイシックス・ラ・大地株式会社専用の冷凍冷蔵施設への建替えも引き続き順調に進捗し、これに加えてIIF羽村ロジスティクスセンターにおいても東京ロジファクトリー株式会社の西東京エリアにおける新規拠点需要を具現化した建替えがスタートした。

このように今後も「3C Management Cycle」の取り組みによるポートフォリオの安定性の維持及び更なる収益性の向上を目指し、建物の機能性・安全性・快適性の維持・向上に必要な管理の実践と必要に応じた適切な修繕の実施、並びに継続的かつ緊密なコミュニケーションを通じた賃借人との 関係構築による賃料水準の維持・向上、解約の抑制に引き続き努める。

 

4. 資金調達の概要

エクイティファイナンス
当期はエクイティファイナンスによる資金調達を実施していない。

デットファイナンス
当期の有利子負債の調達については、新規物件の取得を目的として2022年4月1日に短期借入金34億円 (平均借入期間1年)を新規で借り入れた。また2022年2月4日に長期借入金22億円円(平均借入期間8.9年)、同年3月29日に長期借入金20億円 (借入期間11年)、同年3月31日に長期借入金5億円(借入期間8年)、同年6月30日に長期借入金15億円(借入期間10年)をそれぞれ固定金利で、同年5月31日に長期借入金8億円(借入期間1.1年)を変動金利で新規に借り入れ、返済期限を迎える同額の長期借入金を返済した。これらの借換えを通じて、借入期間の長期固定化、金利コストの削減効果、並びに、将来的な財務施策の柔軟性確保等により、長期に安定的な分配金を確保できる財務体質を構築している。

2022年7月31日現在の有利子負債残高は 2,027.83億円、うち、長期借入金は1,843.83億円(1年内返済予定の長期借入金を含む)、短期借入金34億円、投資法人債は 150億円となっている。

 

主要指標(決算説明資料より抜粋)

産業ファンド投資法人 決算説明会拾い読み

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