2021年10月期(第14期)決算短信・決算説明資料
今回取り上げるのは、2021年12月15日に開示された積水ハウス・リート投資法人(以下SHR)の14期(2021年10月期)決算短信・決算説明資料です。
SHRの資産運用会社は、積水ハウス株式会社系列の積水ハウス・アセットマネジメント株式会社にてSHRは2014年3月に上場しています
2018年5月1日、SHRを吸収合併存続法人として積水ハウス・レジデンシャル投資法人と合併を行いました。
主たる用途が住居またはオフィスビルである不動産をポーフォリオの中核資産として位置付け、用途別の投資比率及び中長期的な投資比率目標は、それぞれ以下を目途とする。
投資エリアは、主として国内とし、その比率は80%以上(海外への投資比率は20%未満)(取得価格ベース) を目途として運用。国内への投資のうち居住用不動産については東京圏を、商業用不動産等については三大都市圏を重点投資エリアと位置付け、居住用不動産については、東京圏の中でも、豊富な賃貸需要と優良な物件供給が期待できると考える東京23区を中心に投資をしていく方針。
商業用不動産等については、重点投資 エリアである三大都市圏の中でも、テナント企業の事業活動の拠点としての需要の厚みを背景として安定的な運用ができると期待できると考える三大都市を中心に投資をしていく方針。
なお、投資エリア毎の投資比率の 詳細については、以下に記載の表のとおりとする。
<用途別投資エリア投資比率>
不動産賃貸市場においては、本投資法人がポートフォリオの中核資産として位置付け、当期末現在ポートフォリオの約93%(取得価格ベース)を構成する住居及びオフィスビルについて、住居は、雇用環境の変化を受け易い単身者向けシングルタイプの需要は依然として弱含みの傾向が継続したが、全体的な新規契約賃料は従前賃料を上回る水準を維持し、稼働率は期末にかけて持ち直しの動きをみせた。また、オフィスビルは、テナントの移転ニーズが限定的な状況が続いていること等からマーケットにおける空室率は上昇傾向にあるものの影響は軽微で、稼働率・賃料水準ともに概ね堅調に推移した。一方、本投資法人のポートフォリオの約7%(取得価格ベース)を構成するホテルについては、新型コロナウイルス感染症の拡大に対する各国の渡航・入国規制に伴い世界的に旅行需要は停滞し、同様に、国内需要減少していることから厳しい状況が続いており、宿泊需要の回復には時間を要することが想定される。
不動産売買市場においては、コロナ禍の影響を受けにくいアセットタイプが選好される傾向にあり、世界的な金融緩和等を背景に、引き続き国内外投資家の物件取得意欲は根強く、本投資法人が投資対象と考える優良な物件は品薄であり、期待利回りは継続して低位で推移している。
9物件(譲渡価格合計:171.5億円・譲渡損益:24.52億円)を売却し新たに3 物件(取得価格合計:64.2億円)を取得し、資産の入替えを行った。
その結果、当期末現在において本投資法人が保有する物件は117物件(居住用不動産:109物件、商業用不動産等:8物件)、取得価格の合計は5,277.86億円(居住用不動産:2,429億円、商業用不動産等:2,848億円)となっている。
①オフィスビル
・東京圏の2物件(ガーデンシティ品川御殿山、赤坂 ガーデンシティ)で空き区画が発生している状況
・大阪圏、名古屋圏の4物件は稼働率100.0%を維持して おり、足許懸念はない状況
・御殿山SHビルは、1棟貸しであり長期賃貸借契約 (残存期間9.2年)を締結
②住居
・稼働率、賃料変動率等は悪化傾向から底を打ち、 緩やかな回復へ
・賃料変動率は、通期・月次ともプラスを維持
・地域別は全国主要都市が好調
・地域別・部屋タイプ別で東京23区・シングルタイプの 動きが相対的に弱い状況が継続も底打ち感あり
③商業テナント
緊急事態宣言等により営業時間の短縮や自粛ムードが広がったことで飲食業、サービス業への影響が継続 ・賃料の減免、猶予の要請は一定程度発生も影響は軽微
④ホテル
・緊急事態宣言等により国内観光需要も低迷 ・ザ・リッツ・カールトン京都、セントレジスホテル大阪ともに固定賃料のみの発生
・変動賃料未発生により分配金に与えた影響は1口当たり△62円(業績としてコロナ禍影響前の2020年 10月期(第12期)との比較)
今期返済期日が到来した借入金の返済を目的とした総額87.6億円のリファイナンスを行うと ともに、2021年5月19日付でグリーンボンド(第9回投資法人債、年限10年、発行総額20億円)を発行し、2020年11月30日に調達した長期借入金の期限前返済に充当した。その他に、2021年8月20日付の資産の譲渡による譲渡代金の一部にて、2021年8月31日に短期借入金30億円の期限前返済を行った。
この結果、当期末現在の有利子負債残高は2499億円となり、LTVは45.0%となっている。
主要指標(決算説明資料より抜粋)
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
---|---|---|
2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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