2020年10月期(第36期)決算説明会資料
今回取り上げるのは、2020年12月16日に開示されたプレミア投資法人(以下PIC)の36期(2020年10月期)決算説明会資料です。
PICの資産運用会社は、2020年10月30日よりNTT都市開発株式会社100%子会社となったプレミア・リート・アドバイザーズ株式会社にて、PICは2002年9月に上場しています。なお、プレミア・リート・アドバイザーズ株式会社は、2021年4月NTT都市開発投資顧問株式会社と合併し、同社が運営受託を継承する予定です。
首都圏(首都圏以外の地方主要都市は20%以下の投資)に立地し、オフィス又はレジデンスを主たる用途とする不動産を投資対象とする。ポートフォリオに占めるオフィスビルとレジデンスの投資金額の比率については、概ね6:4を目処として新規物件の取得に取り組むことを基本方針とする。
オフィスビルの賃貸市場については、テレワークの定着化などのオフィスニーズ変化やテナント企業の業 績見通し変化を踏まえ、一部に退去・縮小の動きが見られるものの全体的には引き続き高稼働を維持しており、賃料水準も依然底堅い状況にあるなど、堅調に推移した。一方、レジデンスについては、新型コロナウイルス感染症を踏まえた緊急事態宣言を契機にテレワーク・ リモート授業が拡大し、オフィスワーカーおよび学生等の移動(引越)が延期されるとともに、東京都心部 の人口移動がそれまでの転入超過から転出超過へと転換したこと等から、稼働率は緩やかな低下傾向となった。
売買市場については、オフィスビル、レジデンスともに、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり全般的に売買に慎重な姿勢が見られた。金融緩和による良好な資金調達環境を背景として、国内外の投資家や一般事業会社等 の取得意欲は旺盛で、キャップレートは低水準が続き、物件価格は高値圏で推移した。
PICは2020年6月に大手町フィナンシャルシティグランキューブ(オフィスビル、取得価格46.8億円)を取得した。一方、2011年11月に取得したアーバンネット市ヶ谷ビル(オフィスビル、取得価格16.5億円)を売却し、 1.91億円の不動産等売却益を実現している。 この結果、2020年10月31日現在、PICが保有する資産は、オフィスビル25物件、レジデンス33物件、優先出資証券1銘柄の計59物件であり、取得価格の総額は2,467億円、用途別の投資比率はオフィスビル59.5%、レジデンス32.4%、その他(優先出資証券)8.1%となっている。
優先出資証券を除いた58物件の稼働率は、2020年10月31日現在でオフィスビルが前期末比0.4ポイント 低下の98.2%、レジデンスが前期末比2.3ポイント低下の94.5%で、全体では1.2ポイント低下の96.8%となっている。
PICは、2020年6月12日付で取得した大手町フィナンシャルシティグランキューブに係る不動産信託受益権の取得資金の一部に充当するため、短期借入金として総額32億円を借り入れた。この結果、2020年10月31日現在の有利子負債総額は1,128億円(内訳は短期借入金52億円、長期借入金991億円及び投資法人債85億円)となり、長期有利子負債比率は95.4%となった。
主要指標(決算説明資料より抜粋)
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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