スマートフォン版を表示

2019年01月16日

アドバンス・レジデンス投資法人の資産運用会社、私募ファンド事業に参入

1月7日~15日のニュース概観

(写真/iStock)

1月7日、住居を主要投資対象とするアドバンス・レジデンス投資法人の資産運用会社ADインベストメント・マネジメント株式会社(以下、ADインベストメント・マネジメント)が私募ファンド事業への参入を発表した。
発表によると、同社は2019年2月1日付で私募ファンド部門を設立するとともに、物件取得に伴うアドバンス・レジデンス投資法人と私募ファンドとの利益相反を予防するためのルールを制定するという。
J-REITと対照的に市場規模縮小が続いていた私募ファンド業界だが、日本不動産への内外の投資家の注目や投資意欲が高まっていることを受け、2015年下半期からは市場規模拡大に転じている。
今回のADインベストメント・マネジメントの動きは、こうした業界動向を企業業績に繋げようとする動きだと言える。
気になる私募ファンド事業参入によるアドバンス・レジデンス投資法人への影響だが、ADインベストメント・マネジメントの新しい社内規定が物件の取得等については基本的に投資法人の取得を優先するものとなることから、同投資法人が今回の動きで直接的に悪影響を被る可能性は低いと見られる。
むしろ、私募ファンドがエグジットする場合にアドバンス・レジデンス投資法人が放出される物件の引き受け手となるといった具合に、同投資法人の物件取得経路を拡大させるプラスの効果が望めよう。

10日、野村不動産株式会社が株式会社隆文堂とその100%子会社株式会社UHMの全株式を取得すると発表した(以下、それぞれ野村不動産、隆文堂、UHM)。
隆文堂は東京グリーンホテル後楽園や「ミシュランガイド東京」でも取り上げられている「庭のホテル 東京」を保有する企業で、その100%子会社であるUHMが各ホテルの運営を行っている。
ホテル事業に参入して日が浅い野村不動産は、その両社を買収することでブランドとホテル運営のノウハウを一気に手に入れる道を選んだ(買収手続き自体は3月中に完了予定)。
その野村不動産をスポンサーとする野村不動産マスターファンド投資法人のポートフォリオ(2018年12月19日時点)においてホテルは0.4%と極めて小さな部分しか占めていないが、スポンサーの側でホテル事業が盛り上がればそれに応じてホテル取得の機会も増えてくるものと見られる。
これは野村不動産マスターファンド投資法人にとって資産規模の拡大、そして収益源の多様化という点でプラスの効果が期待できるだろう。

  • PR

  • PR

決算発表動画
物件取得価格ランキング
1 新宿三井ビルディング 1,700億円
2 飯田橋グラン・ブルーム 1,389億円
3 六本木ヒルズ森タワー 1,154億円
4 汐留ビルディング 1,069億円
5 東京汐留ビルディング 825億円
株価値上り率ランキング
1 日本プロロジス +1.60%
2 東急リアル +1.13%
3 ラサールロジ +1.08%
* 当サイトはJ-REIT(不動産投資信託)の情報提供を目的としており、投資勧誘を目的としておりません。
* 当サイトの情報には万全を期しておりますがその内容を保証するものではなくまた予告なしに内容が変わる(変更・削除)することがあります。
* 当サイトの情報については、利用者の責任の下に行うこととし、当社はこれに係わる一切の責任を負うものではありません。
* 当サイトに記載されている情報の著作権は当社に帰属します。当該情報の無断での使用(転用・複製等)を禁じます。