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2018年07月02日

タカラレーベン不動産投資法人が上場承認

6月25日週のニュース概観

(写真/iStock)

概況

6月25日、J-REIT市場60銘柄目となる投資法人の上場が東証から承認された。
東証から上場を承認されたのは、タカラレーベン投資法人(上場予定日は7月27日)。
同投資法人のスポンサーを務めるのは以下の4社である(カッコ内の数字は、同投資法人のAM会社であるタカラPAG不動産投資顧問株式会社への出資比率)。
 ・株式会社タカラレーベン(60%)
 ・PAGインベストメント・マネジメント株式会社(30%)
 ・株式会社共立メンテナンス(5%)
 ・株式会社ヤマダ電機(5%)

気になるタカラレーベン投資法人のポートフォリオ規模並びに構成だが、25日に金融庁に提出・公開された有価証券届出書によると、上場時資産規模は約643億円。
ポートフォリオ構成は総合型という構築方針を示しているものの、上場時は取得価格ベースでオフィスが8割強を占める構成となる(残りは住居10%弱、ホテル約7%、商業施設・その他約3%)。
先だってタカラPAG不動産投資顧問株式会社の設立が発表された際に家電量販店大手のヤマダ電機が出資者に名を連ねていたことから、運用対象となる投資法人のポートフォリオにヤマダ電機の店舗が組み入れられる可能性を指摘する声もあったが、有価証券届出書を確認すると発足時から組み入れることはしないようだ。今後、外部成長の過程でヤマダ電機店舗の取得があるか興味深い。

6月28日、J-REIT資産運用会社の合併合意成立が明らかとなった。
今回合併に踏み切るのは、大和リアル・エステート・アセットマネジメント株式会社と株式会社ミカサ・アセット・マネジメント。合併は前者が後者を呑み込む吸収合併の形で行われる(合併効力発生日は2018年10月1日を予定)。
両社が資産運用を担当しているREITは以下の通り。
<大和リアル・エステート・アセットマネジメント株式会社>
 ・大和証券オフィス投資法人
 ・日本ヘルスケア投資法人
 ・大和証券レジデンシャル・プライベート投資法人(私募REIT)
 ・大和証券ホテル・プライベート投資法人(私募REIT)

<株式会社ミカサ・アセット・マネジメント>
 ・日本賃貸住宅投資法人

大和リアル・エステート・アセットマネジメント株式会社、株式会社ミカサ・アセット・マネジメント、ともに大和証券グループ本社が最大株主となっており(前者では株式100%保有、後者では同98.1%保有)、今回の事例は同一グループ内でのAM会社再編として位置付けられる。
その上で、スポンサーを同じくするJ-REITは合併が行われる傾向にあること、そして直近では住居を主要投資対象とするケネディクス・レジデンシャル投資法人とヘルスケア施設を投資対象とするジャパン・シニアリビング投資法人の合併が行われたことから、今回の大和証券グループ内のAM会社合併が新たなJ-REIT合併の引き金となるか注目されよう。

物件動向

6月25日週の物件動向だが、以下の案件の発表があった。

a.愛知県名古屋市:「(仮称)名駅一丁目計画」
6月25日、三菱倉庫株式会社と名古屋鉄道株式会社が名古屋市名駅地区でオフィスビルの開発を行うと発表した。
発表によると、両社はJR線「名古屋駅」から徒歩4分以内の敷地約2,200㎡に地下1階地上14階塔屋1階、延床面積約1.9万㎡のオフィスビルを開発するという。着工は今年秋頃、竣工は2020年夏頃をそれぞれ予定。
去る22日に三井不動産株式会社が発表した大型ビル開発計画(同日着工、2021年1月末に竣工予定)と合わせ、名古屋市の堅調なオフィス需要の取込みが期待される。
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決算発表動画
物件取得価格ランキング
1 新宿三井ビルディング 1,700億円
2 飯田橋グラン・ブルーム 1,389億円
3 六本木ヒルズ森タワー 1,154億円
4 汐留ビルディング 1,069億円
5 東京汐留ビルディング 825億円
株価値上り率ランキング
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