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2018年10月10日

「負け組」を「勝ち組」に変える不動産活用術

山田コンサルティンググループ (監)

  • 単行本: 104ページ
  • 出版社: 日本経済新聞出版社
  • 言語: 日本語
  • 発売日: 2018/9/14
  • おすすめ度
    star4

「負け組」を「勝ち組」に変える不動産活用術 (日経ムック)

バブル景気華やかなりし頃、1つの神話がありました。「全ての土地は値上がりが約束されている」と説く所謂「土地神話」です。

そこから30余年、不動産の価格は個々の利便性や魅力、収益力がストレートに反映されるようになり、市場からの評価を勝ち取れない不動産は所有者の負担を増やすだけの「負動産」とまで酷評されるようになりました。

今回ご紹介するのは、そんな報われない不動産を再び資産として輝く存在にするためのヒントをまとめた『「負け組」を「勝ち組」に変える不動産活用術』です。

中堅・中小企業を中心に経営や不動産活用等のコンサル業務を幅広く展開している山田コンサルティンググループを監修者とする本書は、マクロな経済状況や人口動態、規制や税制といった視点から「負け組」不動産と「勝ち組」不動産の見分け方を示すとともに、そうした不動産の相続や節税での活用法、さらには誰にも見向きもされない「負け組」不動産を需要を集めてお金を生み出す「勝ち組」不動産に生まれ変わらせるための方策を載せています。

個人的には、相続対策として賃貸アパートを建設するよりも更地のままにした方が良い場合、負け組不動産か否かを判断するためのチェック項目、開発や用途に制限の多い「市街化調整区域」にある土地の活用方法といった項目が特に興味深く読むことができました。

全体的に既に土地を持っている人々を読者と想定しているであろう記述の多い本書ですが、これから現物不動産に投資しようとしている人が「負け組」不動産を回避するため、或いはJ-REITや土地持ち企業に投資している人が当該J-REITや企業の不動産活用の巧拙を判断するためにも役立つヒントが多い一冊だと言えるでしょう。

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