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2017年09月19日

三菱商事、産業用施設の開発・大規模改修事業に参入

9月11日週のニュース概観

(写真/PIXTA)

概況

9月13日、三菱商事株式会社とその完全子会社である三菱商事都市開発株式会社(以下、それぞれ三菱商事、MCUD)が産業用施設の開発・大規模改修事業に参入すること、そしてその第一弾となる物件の取得を行ったと発表した。
発表によると、当該事業の第一弾としてMCUDが取得したのは、千葉県市川市の冷凍冷蔵倉庫兼加工センター2物件。うち1件は既存テナントの施設利用を継続させながら老朽化部分や外装に大規模改修工事を実施。もう1件は既存テナントが退去した状態だったが購入後のリーシングで新規テナントが決定し、そのテナント向けに大規模改修工事を実施する。
三菱商事は産業用施設を主要な投資対象とする産業ファンド投資法人のスポンサーとなっており、今回参入を決定した産業用施設の開発・大規模改修事業と如何に棲み分けを図っていくのか、また当該事業でバリューアップされた物件が産業ファンド投資法人のパイプラインに加わってくるのか等興味は尽きない。

9月13日、物流不動産の投資・開発・各種サービスの提供を展開している株式会社シーアールイー(以下、CRE)が2017年7月期の決算説明資料を発表した。
REIT市場への上場を念頭にCREロジスティクスファンド投資法人を組成して私募運用を開始しているCREだが、当該決算説明資料では、2018年7月期中の上場を目指すこと、そして当該REITの初期最低購入費用として10万円以上を想定していることが記載されていた。
またREIT以外の投資家向け商品として、不動産特定共同事業法に基づく不動産小口化商品(初期最低購入費用として100万円以上を想定)を組成する考えも記載されており、REIT上場に向けた動きとあわせて今後の展開が注目される。

物件動向

9月11日週の物件動向だが、主なものとして以下の2件があった。いずれも千葉県での物流施設開発である。一部には賃貸需給緩和の可能性を指摘する声も出ている物流施設だが、EC市場が堅調な成長を続けていることを背景に、依然として大規模先進的物流施設の開発意欲は強いようである。

a.千葉県千葉市:「プロロジスパーク千葉」計画
9月11日、日本プロロジスリート投資法人のスポンサーであるプロロジスが、千葉県千葉市稲毛区での物流施設開発計画を発表した。
発表によると、開発地の面積は約6.5万㎡で東関東自動車道「千葉北IC」から約3km、京葉道路「穴川IC」から約4kmと首都圏配送に便利な立地。そこに地上5階建て、延床面積約14.6万㎡のマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク千葉1」と地上4階建て、延床面積約6.6万㎡のBTS型物流施設を開発する(BTS型物流施設の階数は、テナント企業の意向で変更の可能性あり)。工期についてはいずれも2018年内の着工と2019年内の竣工を予定。
最近、物流施設の運営について労働力の逼迫が大きな課題として浮上しているが、プロロジスは当該物流施設での働き手確保策として専用送迎バス運行、保育スペース設置、カフェテリアスペースの拡充を考えている。
b.千葉県市川市:「ESR市川ディストリービューションセンター」計画
9月13日、外資系の物流不動産投資・開発企業ESRが千葉県市川市での大型物流施設開発計画を発表した。
発表によると、開発地の面積は約10万㎡で首都高速湾岸線「千鳥町IC」から約3km、東関東自動車道「湾岸市川IC」から0.5km、東京都心部からは20km圏内という交通に便利な立地。そこに総額約800億円を投じて地上4階建て、延床面積約23万㎡のマルチテナント型物流施設を開発する(竣工は2019年1月末予定)
こちらの物流施設についても、やはり働き手の確保を念頭に託児所やラウンジ、その他各種アメニティスペースの充実が予定されている。
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