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2015年02月02日

外国債券とJ-REIT

~投資の時間軸がポイント~ (2/3)

ズバリ!外債とJ-REITの違いとは?

それは、外債は外貨建ての金融商品だということです。そのため、外債には為替差益というもう一つの収益源があります。投資した国の通貨が円に対して値上がりすれば、その分が利益になります。1ドル80円の時に米ドル債を買って、その後120円までドル高・円安になれば、その差の40円が利益として追加されるわけです。
もちろん、ドル円相場がドル高・円安ではなく、ドル安・円高に向かえば、利子の円での受け取り金額が減ったり、さらに償還金が投資した金額を割り込む(元本割れ)になることもありえます。このリスクを軽減するためには、為替相場の先行きを見通す必要がありますが、これはプロでも至難の業です。
ということで、外債とJ-REITのどちらに投資するかを決める際には、外債投資で為替リスクをとってまで高収益を狙いに行くのか、それともJ-REITで手堅く利益を積み上げるのかという判断が大事です。

外債投資に欠かせない「経済状況チェック」

さて、J-REITの分配金利回りは現在、2~5%であり、J-REITの利回りは中庸と言えます。一方、外債の利回り(投資資金に対する利子の割合)は、千差万別です。ドイツ国債のように1%に満たないものから、10%を超える国債まで様々です。この外債の利回りの違いは、債券を発行している国や企業のリスクの大きさを反映しています。
 たとえば、個人投資家に人気のあるブラジル国債(2024年満期)の利回りは、12月5日現在8%台です。これは外債のなかでも利回りがかなり高い部類ですが、その背景には、ブラジル経済がいま、高いインフレ率と低い経済成長率というジレンマに陥っていることがあります。この状況が今後改善していくのか、あるいは一段と厳しい状況になるのかという見通しが、投資の判断に影響するでしょう。同時に、ブラジルの経済状態は、ブラジルの通貨レアルの先行きにも影響を与えます。
外債投資は、繰り返しになりますが、その国の状況をどこまできっちりと見極められかがポイントです。とりわけ、外国為替相場が絡むだけに、外債はJ-REITに比べて投資の難易度はかなり高くなります。それでも、高い外債の利回りは魅力として投資するなら、少なくとも取引先の証券会社等が、しっかりとしたリサーチをしているか(取引先が購入時点だけでなく、その後もフォローアップしているかどうか)、そしてその情報を投資家がタイムリーに入手できるかどうかを確かめて下さい。
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