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「REITキーマンに聞く!」ジャパン・シニアリビング・パートナーズ株式会社 藤村 隆氏
今回は、ジャパン・シニアリビング・パートナーズ株式会社 藤村 隆氏にヘルスケア業界と ファンドの特徴をインタビュー形式でお話していただきました。
――アクティブシニアの対象としては、施設の中だけでなく外部のインフラに関しても検討されていたりするのでしょうか?
アクティブシニアというと「生涯現役」とイメージされますが、元気で楽しい生活をするためには1つのコミュニティを作ることが重要だと思います。
施設というハード面に加えて、暮らす方のコミュニティのソフト面があります。施設の中だけでコミュニティが完結しているのではなく、地域との交わりを持つようなコミュニティの形成が重要になってきています。
それはサービスを提供するオペレーターの必要性が高まっているという状況かと思います。
――アクティブシニアというと元気なイメージがあるので、シニア施設ではなく自宅でも問題ないと思いますが、施設と自宅の何か違いというものが有りますか?
違いはやはりコミュニティがある点になります。 確かに、自宅でもご近所付き合いなどありますが、よりアクティブシニアが集まって健常者を中心としながら、要介護となっても一気通貫で生活し続ける事ができる施設があります。(CCRC※)自宅になくCCRCにあるのは、ハード面ではアクティビティが楽しめる共用部分の充実、ソフト面では住居者同士の緊密なコミュニティになります。
その魅力が感じることができれば、施設を利用するかと思います。
※CCRC(Continuing Care Retirement Community):米国では、高齢者が移り住み、健康時から介護・医療が必要となる時期まで継続的なケアや生活支援サービス等を受けながら生涯学習や社会活動等に参加するような共同体(ジャパン・シニアリビング投資法人目論見書引用)
――ヘルスケア業界として、高齢者の自立への対応はありますでしょうか?
65歳以上の高齢者の比率は、現在およそ4人に1人の割合で26%強となっていますが、現在45歳の方が、65歳になる20年後(平成47年)には33%となり、およそ3人に1人の比率になります。 その時に全員が動けない方なのかというと、現在でもそうですが70歳以上でも元気な方が多くいるかと思います。70歳代前半位までに、どのように過ごすかというのがポイントになりますし、そこにビジネスチャンスがあるかと思います。
1つは労働力として、これまでの知力、経験力などを活かした活躍の場があると思いますし、その方に対しての消費を促すようなビジネスの対象として捉えていくことも非常に可能性があると思います。