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オフィス賃料動向(8月) No.1
東京都心5区大規模ビルのオフィス賃料動向について
東京都心5区大規模ビルのオフィス賃料動向(2015年8月)
三幸エステート株式会社の「2015年9月号東京都心5区大規模ビルオフィスマーケット」によると、8月の都心5区大規模ビルの募集賃料は前月から微増となり、3カ月連続上昇、2カ月連続で20,000円/坪台を記録しました。空室率は前月比マイナス0.03ポイントと、4カ月連続での低下となりました。
空室率は、2015年4月(3.83%)、5月(3.79%)、6月(3.71%)、7月(3.54%)、8月(3.51%)と堅調なオフィス需要を背景に空室床の解消が進んでいます。募集賃料は2015年4月(19,551円/坪)、2015年5月(19,409円/坪)、2015年6月(19,770円/坪)、2015年7月(20,037円/坪)、2015年8月(20,074円/坪)と緩やかな上昇傾向を維持しています。
築年数別空室率の推移
築年数別空室率を見ると築1~10年のビルの空室率は1.96%、築11~20年のビルは2.56%、築21~30年の空室率は3.21%となっています。築1~10年のビルは2%前後の空室率が半年間続き、下げ止まりの様相を呈し始めています。築11~20年は過去1年でマイナス2.12ポイントと3グループで最大の低下幅となりました。築21~30年では過去1年でマイナス1.14ポイントと3グループで最も下げ幅が小さくなっています。
築1~10年のビルではまとまった面積を確保できる空室床は選択肢が限られ、結果として築年数の経過したビルへ需要が拡大する動きが見られました。ここ1年では築11~20年のビルの空室床改善が進みましたが、下げ止まりの動きが見え始めています。今後、築11~20年のビルで品薄感が強まれば、築年数が経過したビルへ需要が広がる可能性があります。
出典:三幸エステート(株)東京都心5区 大規模ビルオフィスマーケットより
東京都心5区の最新オフィスビル市況(2015年8月)
三鬼商事(株)の東京(都心5区)の最新オフィスビル市況2015年9月調査月報によると、東京都心5区の8月時点の平均賃料は17,490円と前年同月比+4.55%、前月比+0.13%と小幅な上昇が続き、20カ月連続で前年比を上回りました。
三鬼商事(株)の最新オフィスビル市況では、調査対象地区を東京ビジネス地区5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)としており、調査対象ビルを東京ビジネス地区5区にある基準階面積が100坪以上の主要事務所ビルとしています。
- 東京都心5区の平均賃料
- 同調査によると、新築賃料と既存ビルの平均賃料の内、新築賃料は27,722円で前年同月比+4.26%、前月比で4.33%と大幅な上昇となり、11カ月ぶりに前年同月比、前月比ともに上昇となりました。既存ビルの平均賃料は17,306円で前年同月比4.74%、前月比0.18%の上昇となりました。