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「REITキーマンに聞く!」ADインベストメント・マネジメント株式会社 取締役 工藤 勲氏
今回は、ADインベストメント・マネジメント株式会社 取締役 工藤 勲氏に業界動向やアドバンス・レジデンス投資法人の特徴に関してインタビュー形式でお話をしていただきました。
――REITはゴーイングコンサーンの仕組みで長期保有を前提としていますが、一方で建物の築年数の経過は避けられません。しかし住宅の募集条件を見れば常に築年数が重視されるのが現実です。REITの物件と築年数の関係についてどのようにお考えですか?
REITの物件が築年数と関係がないことが打ち出せることがおそらく理想であり、これまでの日本では通常行われていたスクラップアンドビルドではなく、海外不動産のように長期的に修繕などを行なうこと建物の価値を維持しその違いを示して行く必要があるのだろとうと思います。
――ADRは積極的にCAPEXの活用し大規模工事を定期的にしていますが、その狙いや内部成長への波及効果は?
法定耐用年数で持ち続ける前提でいくと、なかには売却するもありますし、なかには最終的に建替えも出てくると思いますが、きちんとメンテナンスをして収益が下がらないように積極的に取り組みたいです。最終的には建物が古くなってもメンテナンスしていれば賃料下げる必要ないことの証明が出来たらと考えます。従来の価値観を変えるのは非常に難しいですが、REITが長期保有することによっていつかは変わっていくと思いますが、ESGにも通用する部分と思います。REITの大きな意義としてその点にあるかもしれません。
今後は築年数が経過した物件をリノベーションして保有するのも外部成長のひとつの選択肢にあります。そのためには最初の物件の選定は、しっかり行います。
――中期的な分配金の水準についてお聞かせ下さい。
現在は物件売却益の取り崩すも含めて5,600円を発表していますが、短期的には一口あたり純利益EPU+負ののれんの定期取り崩しで5,600円を目指しています。今のポートフォリオ水準では一口あたり純利益にて2.4%の内部成長を行えば5,600円に到達しますので、当面はこのベースを目指します。
さらにREITの基本は安定分配とはいえ、投資家から一定の成長は期待されているので定性的な目標としては5,600円到達以降も少しずつ伸ばしていくことを掲げています。