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特集!インフラ投資法人「日本再生可能エネルギーインフラ投資法人」インタビュー(5)
今回は、アールジェイ・インベストメント株式会社 代表取締役 井野好男氏にインフラファンド市場とファンドの特長に関してインタビュー形式でお話していただきました。
4.外部成長(今後の物件取得方針)について
――スポンサーの開発状況など今後の組み入れ物件に関していただけますでしょうか。
下図のとおり、スポンサーが開発中の太陽光発電設備の内、既に着工済みの案件は11物件、未着工ながらも設備認定取得済みの案件は19物件、合計30物件で、パネル出力合計は約400MWになります。本投資法人は、これら全ての物件について、スポンサーから優先交渉権を付与されており、この優先交渉権を活用することにより、本投資法人の資産規模を遅くとも5年以内に1,000億円に拡大させたいと考えています。
また、本投資法人のサポート会社である日本アジア投資株式会社様、アンフィニ株式会社様及び霞ヶ関キャピタル株式会社様からのパイプラインサポートも併せて活用する予定です。
スポンサーに限らず、サポート会社の豊富なパイプラインも合わせて活用することで、本投資法人の外部成長を早期に進めていきたいと考えています。
スポンサーが開発中の太陽光発電設備等の分布(日本地図)
日本アジア投資株式会社は、日本及びアジアで主にプライベートエクイティ投資を行う投資会社であり、東京証券取引所第一部に上場しています。2012年より太陽光発電設備を中心とする再生可能エネルギー発電事業にも参入しており、2016年8月末までに、売却済みや企画中の案件も含めた合計で、26件、103.3MWの案件開発を手掛けています。
アンフィニ株式会社は、再生可能エネルギー発電事業及びPVパネル製造等を行う会社です。太陽光発電を中心とする再生可能エネルギー発電事業においては、2016年9月末までに、売却済みや企画中の案件も含めた合計で、29件、66.0MWの案件開発を手掛けています。
霞ヶ関キャピタル株式会社は、国内で再生可能エネルギー発電事業及びショッピングセンターの運営を行う会社です。太陽光発電を中心とする再生可能エネルギー発電事業には、2013年1月に参入しており、2016年8月末までに、売却済みや企画中の案件も含めた合計で、21件、26.4MWの案件開発を手掛けています。
※スポンサーからのパイプラインサポート(日本再生可能エネルギーインフラ投資法人HPより)
http://www.rjif.co.jp/ja/about/support.html
――マーケットからの物件取得というのはいかがでしょうか。
スポンサーには戦略事業部という部署があり、仲介会社、開発事業者、EPC事業者、モジュール・PCS販売事業者、太陽光発電設備に対する投資家等のエグジットを考える方々から寄せられる物件の情報を集約し、発電設備を購入するというビジネスを行っています。
この他、震災直後は海外の開発事業者も多く日本に参入されたようですが、その後、そろそろ出口戦略を模索する流れの中で、私どもの成長戦略と合致する点を見出すことができれば、今後も良い関係が構築できるとして、対話を継続している海外事業者もいらっしゃいます。
――再生可能エネルギーといいますと他のエネルギーも考えられますが、今後の計画はいかがでしょうか。
太陽光発電以外では、風力発電やバイオマス発電が対象となってくると思います。
スポンサーが開発中の風力発電設備に関しては、商業運転開始の見込みは2022年になる予定です。
また、風力発電は、開発規模も大きくなりますので、環境アセスメントの実施に向けた手続きを段階的に進めております。また、風況調査を1年以上は行っていく必要もあります。
スポンサーのパイプラインから、本投資法人のポートフォリオに組み入れるタイミングはまだ先になります。
――バイオマスの事業化する実現に関してはいかがでしょうか。
スポンサーが進めている広島県におけるバイオマス案件については、設備認定取得後、事業計画の具体化を関係者間で進めているところです。
――再生可能エネルギーはまだまだ始まったばかりの市場であり、今後可能性を秘めているかと思います。市場の拡大が楽しみになるかと思います。
※投資方針(日本再生可能エネルギーインフラ投資法人HPより)
http://www.rjif.co.jp/ja/about/policy.html