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2017年03月20日

特集!インフラ投資法人「いちごグリーンインフラ投資法人」インタビュー(5)

今回は、いちご投資顧問株式会社 グリーンインフラ本部長 日色 隆善氏にファンドの特長に関してインタビュー形式でお話していただきました。

3.外部成長(今後の物件取得方針)について

――ポートフォリオの分散は必要になりますが、スポンサーの開発状況を含めて今後の外部成長についてはいかがでしょうか。

いちごでは当初、売電開始済または開発確定を含め37発電所、116MWを保有しており、そのうち、いちごグリーンでは13発電所の26MW弱を取得しています。従って、今後は今回取得していない、建設中または安定稼動が1年を経過したものがスポンサーパイプラインとして、組み込み対象になります。

今後もスポンサーでは開発を行っていくものと考えています。また、太陽光発電所以外にも風力発電の風況計を建てて調査を行っています。ただし風力発電の場合は比較的開発に時間を要するため、組み込み対象としては5年程度先の見込みです。

――なかなか一般の投資家の方には発電所がどれだけ増えているのかのイメージがわかりづらいかもしれませんが、スポンサーのほうでは順次開発が進んでおり、1年の安定稼動を見ているという状況ですね。
――稀な事例だと思いますが、太陽光設備ですと光を反射させることになり、近隣住民の方と一部紛争になったりする事例が最近ありますが、その点はいかがでしょうか。

いちごでは、地元住民の反対があれば開発をしないという方針のもと、クリーンエネルギー事業に取り組んでいますので、まず開発の前段階から、地域の住民の方への説明会などを開き、詳細を説明させていただいたうえでご納得いただき、事業を進めています。
開発・運営以降にトラブルになったことはありません。
反射等々に関しては、目隠しの木を設けるなどの対応も行いますが、もともと大半の発電所は住宅地の傍にありませんので、トラブルにならないという状況です。

4.買取価格が下がった太陽光発電設備を組入れた場合の既存ポートフォリオへの影響について

―― 太陽光発電の買取価格は少しずつ下がっています。
「現在保有する発電所の買取価格も将来下がっていくのでは」という不安があると思いますが、20年間の買取価格が確定した発電所と将来買取価格が下がる点を混同されている方もいるかと思いますので、その部分に関してお話していただけますでしょうか。

まず、いちごグリーンが保有する13発電所はすべて40円~32円で買取価格が20年間固定されています。21年目以降は固定価格買取制度が終了しますから、今よりも売電価格は下がる可能性が高いと思います。そこは1点ご理解いただく必要があると思っています。

もうひとつ、設備認可を受けた時点で確定し、新年度に21円といわれている今後の買取価格については、2012年度以降、順次下がっています。この影響について、グループ全体で開発を担当するいちごECOエナジーによると、条件が整えば21円でも開発は可能という意見があります。建設コストは、パネルコストが下がっている状況がありますし、徐々に案件をこなして落ち着いてきたこともあり、ブローカーによる権利価格の高騰も無くなってきている状況もあります。色々な条件が重なっているため、今後の状況次第ですが、開発可能であると言えます。

当然、今後発電所を取得する際には、既存の100億円のポートフォリオの収益性を悪化させることのないような価格で購入していくことになります。収益性は買取価格が下がると落ちていきますが、物件を適正価格で購入することで利回りを維持することが可能ではないかと思います。
また財務方針上では借入金比率の上限を70%としています。現在は56%程度となっていますので、レバレッジを効かせて分配金を安定させる余力もある状態です。

―― 不動産でもあるように、入ってくる収入が少なくなるなら、購入価格も下がってきますので、その分投資家に対しては悪影響がでないような形になると思います。かつ開発されている会社からみると、調達価格(土地と建物の価格)が安くなってきているので、入ってくる収入の部分が下がってきたとしても、メリットが出せるということになりますね。
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