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決算情報拾い読み 日本リート投資法人
2022年6月期(第20期)決算説明資料
今回取り上げるのは、2022年8月17日に開示された日本リート投資法人(以下NRI)の20期(2022年6月期)決算説明資料です。
資産運用会社は、双日株式会社(出資比率67%)が出資する、双日リートアドバイザーズ株式会社にて、NRIは2014年4月に上場しております。
ポートフォリオ投資方針等
ポートフォリオ運用基準(決算説明資料より抜粋)
第20期のトピックス
1.投資環境
オフィスの賃貸市場については、三鬼商事株式会社が公表した都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区及び渋谷区)の2022年6月末時点の平均空室率は6.39%であり、前年同月比0.2%上昇した。また、同地区の2022年6月末時点の坪当たり平均賃料は20,273円と前年同月比4.19%下落となり、2020年8月以降下落傾向が続いており、引き続き注視が必要。
住宅の賃貸市場については、稼働率・賃料水準とも概ね安定した状況が継続しているが、新型コロナウイルス変異株の感染拡大を契機としたテレワークや教育機関におけるオンライン授業実施状況の変化による三大都市圏への人口動態を含め賃貸住宅の需給環境についても注視していく必要がある。
商業施設の賃貸市場については、新型コロナウイルス感染症対策による制限が緩和され、経済産業省公表の2022年5月の商業動態統計によると、小売業販売額が前年同月比3.7%の増加となった。各種商品小売業(百貨店など)、燃料小売業、織物・衣服・身の回り品小売業を中心に増加傾向がみられた一方で自動車小売業、機械器具小売業、飲食料品小売業は減少となった。また、百貨店(既存店)の販売額は前年同月比 56.0%の増加となったものの、スーパー(既存店)の販売額は前年同月比1.9%の減少となった。
不動産売買市場については、日銀による金融緩和政策の維持や円安の進行もあり、上場REITや私募REIT、不動産会社等の国内投資家並びに海外投資家の物件取得意欲は依然として旺盛であり、優良物件の期待利回りは低水準で推移し、取引価格の高止まりの状態が続いている。
2. 外部成長
当期(2022年6月期)においては、2022年2月に「サンワールドビル(譲渡価格14.3億円)」を譲渡、2022年3月に外部成長のためのパイプラインとして「合同会社NRTグロース18劣後匿名組合出資持分(取得価格0.3億円)」を取得。
その結果、当期末現在のポートフォリオは、オフィス62物件(取得価格合計1,820億円)、住宅42物件(取得価格合計645億円)、商業施設2物件(取得価格合計81億円)の合計106物件(取得価格合計2,550億円)及び匿名組合出資持分2件(出資額合計0.8億円、出資先運用資産数合計9物件))となっており、本投資法人が保有する合計106物件の総賃貸面積は305,960.51㎡、稼働率は 98.0%となっている。
3. 内部成長
本投資法人は、ポートフォリオの資産価値を維持・向上する運営管理を重視し、新規及び既存テナントに 対する積極的な営業活動を展開するとともに、既存テナントとのリレーション強化によりテナントニーズや 物件毎の特性を踏まえた物件競争力の向上に繋がる施策を実施した。こうした取組みにより、当期末現在のポートフォリオの稼働率は98.0%と高水準を維持している。
4. 資金調達の概要
2022年4月20日に返済期限の到来した借入金33.2億円のリファイナンスにあたり、同日付で33.2億円の借入れを行った。
その結果、2022年6月30日現在の有利子負債残高は1,326億円となり、総資産に占める有利子負債の割合(LTV)は48.2%となった。
主要指標(決算説明資料より抜粋)