REIT注目記事
決算情報拾い読み 大和ハウスリート投資法人
2021年8月期(第31期)決算説明資料
今回取り上げるのは、2021年10月15日に開示された大和ハウスリート投資法人(以下DHR)の第31期(2021年8月期)決算説明資料です。
資産運用会社は、大和ハウス工業株式会社の100%子会社である大和ハウス・アセットマネジメント株式会社にて、DHRは、2006年に発足したビ・ライフ投資法人が、2010年にニューシティ・レジデンス投資法人と合併後大和ハウス・レジデンシャル投資法人に商号変更。2016年に同じ大和ハウス系列の旧大和ハウス・リート投資法人と合併し現在に至ります。
ポートフォリオ投資方針等
投資クライテリアと立地
用途別のポートフォリオは、物流施設(50%)、住居(30%)、商業(15%)、ホテル(2%)、その他施設(3%)と広範囲にわたる総合型の特性を保有しています。
投資方針として
【投資エリア】3大都市圏 70%以上
【投資タイプ】中核資産(物流・居住・商業・ホテル)80%以上、その他施設(複合・ヘルスケア等)20%以下
第31期のトピックス
1.投資環境
当期の日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にある中、2021年4~6月期の実質GDP(2次速報値)は前期比0.5%増(年率1.9%増)と2四半期ぶりのプラスとなり、持ち直しの動きが続いている。7月以降は、新型コロナウイルス感染症の感染防止策としてワクチン接種が促進される一方、変異型ウイルスの感染拡大等により、緊急事態措置が実施されるなど、先行きは依然として不透明な状況にある。
J-REIT市場においては、景気回復期待を背景に幅広いセクターで投資口価格が上昇し、2021年8月末の東証REIT指数は2,142ポイントまで上昇した。
不動産売買市場については、新型コロナウイルス感染症の影響はアセットタイプごとに異なるものの、特に物流施設や賃貸住宅といった新型コロナウイルス感染症の影響を受けにくいアセットタイプへの選好は強く、世界的な金融緩和等を背景に、国内外の不動産投資家の物件取得意欲は依然として旺盛であり、優良物件の期待利回りは低水準で推移している。
2. 新型コロナウイルス感染症による影響 (決算説明資料より抜粋)
3. 外部成長
2021年3月に居住施設である「ビッグタワー南3条」(売却価格27.6億円)を売却し、2021年4月に「DPL新習志野」(取得価格59.3億円)を取得。
この結果、本投資法人の当期末現在のポートフォリオは、物件数 227物件、資産規模8,242億円となった。
4. 内部成長 (決算説明資料より抜粋)
5. 資金調達の概要
2021年4月1日に返済期限が到来した既存借入金30億円の返済資金に充当するため、 同日付で30億円のリファイナンスを実施した。また、2021年4月30日に返済期限が到来した既存借入金95億円の返済資金に充当するため、2021年4月15日に第14回無担保投資法人債(グリーンボンド)40億円の発行及び2021年4月30日に55億円のリファイナンスを実施した。
この結果、本投資法人の当期末現在の有利子負債残高は前期と同額の3,785億円(借入金残高3,445億円、投資法人債残高340億円)となり、当期末のLTVは45.0%となった。
主要指標(決算説明資料より抜粋)