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決算情報拾い読み 日本ロジスティクファンド投資法人
2021年7月期(第32期)決算説明会資料
今回取り上げるのは、2021年9月14日に開示された日本ロジスティクファンド投資法人(以下JLF)の32期(2021年7月期)決算資料です。
資産運用会社は、三井物産株式会社系列の三井物産ロジスティクス・パートナーズ株式会社にて、我が国初の「物流特化型REIT」として2005年5月に上場しております。
ポートフォリオ投資方針等
ポートフォリオ戦略等
JLFは物流施設に特化したREITにて、投資エリア及びその投資比率は、首都圏(50~70%)、近畿・中部・九州(30~50%)、その他(5~10%)と定めている。
第32期のトピックス
1.投資環境
物流施設の賃貸市場では、巣ごもり消費を背景にEコマース市場の拡大が加速しており、Eコマース関連企業は拠点増設の動きを積極化させている。また、物流会社も通販事業の拡大を目指すメーカーや、物流の効率化を図る企業の拡張ニーズを獲得していることから、物流施設への需要は堅調に推移している。新規施設供給が継続しているものの、大規模施設に対するニーズが需要を牽引し、結果として空室率は引き続き低位で推移している。
2. 外部成長
2021年3月に「愛西物流センター」(取得価格21.5億円)を取得。
当期末(2021年7月31日)時点で合計50物件・取得価格の総額2,716億円の不動産等を運用している。
3. 内部成長
本投資法人では1口当たり分配金と1口当たりNAVの安定と持続的な成長を達成するための戦略である「ACTIVE Asset Management」を通じ、長期的なキャッシュ・フローの安定性に注目したポートフォリオマネジメントを推進している。 今期はこのACTIVE Asset Managementの一環として取り組んだ、千葉北物流センターのリニューアル工事が完了し、大幅な賃料増額でリース契約を締結した。その他、「OBR(Own Book Redevelopment)」実施中の浦安物流センターにおいては、竣工前でのテナントリーシングが完了し、複数の既存物件においても賃料増額での再契約を予定しており、力強い内部成長を実現している。
4. 資金調達の概要
当期は、2021年2月に返済期限を迎えた長期借入金90億円について、長期借入金70億円の借入れ及び本投資法人初となるグリーンボンド20億円の発行によるリファイナンスを行い、返済期限の分散化と平均借入期間の長期化を図った。
これにより、当期末時点での有利子負債総額は1,147億円、LTVは44.2%となっており、引き続き安定的な財務運営を行っている。
主要指標(決算説明会資料より抜粋)